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■ JR北海道 789系 特急形電車 |
概要
2002年(平成14年)から2011年(平成23年)までの間に津軽海峡線向けに製造された基本番台と、2007年(平成19年)に札幌都市圏向けに製造された1000番台がある。
車体
車体はステンレス鋼を使用し、前頭部は加工性を考慮し普通鋼製とした。
主要機器
主電動機は731系と同一品で、制御装置はVVVFインバータを採用した。台車はボルスタレス軸梁式である。
主要機器
主電動機は731系と同一品で、制御装置はVVVFインバータを採用した。
台車はボルスタレス軸梁式である。
・基本番台
東北新幹線の盛岡駅 - 八戸駅間延伸開業に伴う津軽海峡線の運転系統再編に合わせて、快速「海峡」で使用されていた50系・14系客車を置き換えるために登場したグループである。2002年(平成14年)から川崎重工業および東急車輛製造で製造された。
・製作・増備の経緯(基本番台)
1988年(昭和63年)3月13日の津軽海峡線(青函トンネル)開業以降、北東北 - 道南間の昼行列車は特急「はつかり」および快速「海峡」の2系統を主とする運行体制がとられてきたが、2002年(平成14年)12月1日の東北新幹線延伸開業(盛岡駅 - 八戸駅間)を契機に、八戸駅 - 青森駅 - 函館駅間の列車体系を再構築し、同区間の運転系統を特急列車として統一する方針が採られた。
当初は、道央地区のエル特急「ライラック」などで使用されていた781系電車の転用も検討されたが、20 km 以上におよぶ連続勾配や高湿度など青函トンネル内の過酷な走行条件を勘案した結果、新形式の特急形電車を開発する方針が採られ本系列が製造された。
2002年(平成14年)12月1日ダイヤ改正より、八戸駅 - 函館駅間の特急「スーパー白鳥」として営業運転を開始した。その後、2016年(平成28年)3月26日の北海道新幹線(新青森駅 - 新函館北斗駅間)開業に伴うダイヤ改正を機に道央圏に転用され、2017年(平成29年)3月4日ダイヤ改正から老朽化した785系電車を置き換える形で札幌駅 - 旭川駅間の特急「ライラック」として再び営業運転を開始した。
・構造(基本番台)
車体はステンレスを用いた軽量構体で、運転台を含む前頭部のみ普通鋼製である。客用扉は中間車では片側1箇所、先頭車では片側2箇所に設けられているが、中間車では客用扉を2箇所に増設できるように準備工事がなされている。そのため、外板にはダルフィニッシュ加工が施された2.0mm厚の平板を用い、従来のステンレス車体に見られたビード加工はなされていない。車体傾斜装置は装備しないが、準備工事が施工されており、車体断面も同装置を持つキハ261系気動車と共通とされ、客室窓下辺から上方が台形状に窄まる形状となっている。前頭部の形状はキハ261系基本番台の意匠を基本とするが、中央下部はキハ283系気動車に類似する絞込みを大きくすることで軽快でスマートな形状としている。増解結を頻繁に行うことから前面に貫通扉を設け、車両間の通り抜けが容易に行える構造である。前照灯・補助灯はキハ261系基本番台の横配列から縦配列に変更された。標識灯は運転室の風防内に左右各1灯を設ける。正面の愛称表示器は幕式、車体側面の行先表示器は3色LED式である。
2両または3両単位の編成を複数組成して使用するため、中間車のうち編成の端になる車両には、構内運転のための簡易運転台を設ける。先頭車となる車両には車掌スイッチと連絡ブザーをドア横に設置する。
外部塗色は前頭部と客用扉を含む部分がJR北海道のコーポレートカラーである萌黄色(ライトグリーン)、前頭部の塗装境界部には青色の帯、客用扉の塗装境界部には津軽海峡の地形図をデザインした帯を配する。前頭部側面には "HEAT789"のロゴマークが配されている。
・形式解説(基本番台)
編成番号は2両・3両単位で付番され、車両番号に識別記号「HE」を冠し「HE-104」のように表す。全車が川崎重工業で製造された。
旭川(八戸・新青森・函館)向きでグリーン車・身障者対応設備を持つHE-100編成(3両編成)と、札幌(青森)向きのHE-200編成(3両編成)のユニットによる6両が基本組成である。このほか、増結用として青森向きのHE-300編成(2両編成)が存在する。
なお、HE-100編成は当初2両編成であったが、輸送力増強のため2006年(平成18年)3月18日のダイヤ改正以降、サハ789形を追加した3両編成となった。また、HE-200編成は増結用を兼ねていたが、HE100編成を3両に増強した際、増結用として2両編成のHE-300編成が設定された。
・編成・運用の変遷(基本番台)
本系列の全般検査は、札幌市東区(苗穂駅隣接)の苗穂工場が全車を担当する。函館運輸所に所属していた時期は、苗穂工場までの途中区間に非電化区間があるため、ディーゼル機関車に牽引される形で同工場へ回送されていた。
・現在の編成・運用(基本番台)
2017年(平成29年)3月4日ダイヤ改正
特急「スーパー白鳥」廃止に伴い、定期運用から離脱した基本番台は札幌圏へ転用され、2017年(平成29年)度から2018年度にかけて老朽化した785系電車を置き換えることとなった。
このため、2016年(平成28年)8月から2017年(平成29年)4月にかけて増結用のHE-301編成・HE-302編成を除く基本編成の36両(6両編成×6本)が札幌運転所へ転属し、2017年(平成29年)3月4日のダイヤ改正から札幌駅 - 旭川駅間の特急「ライラック」に充当されるようになった。なお、789系1000番台や785系とは運用が完全に分離されており、特急「カムイ」・「すずらん」へは充当されない。
・1000番台
1979年(昭和54年)からエル特急「ライラック」などで運用されてきた781系電車を置き換えるため、2007年(平成19年)に川崎重工業で製造された車両である。5両編成×7本(35両)が製造された。
・製作・増備の経緯(1000番台)>
国鉄分割民営化に伴うJR北海道発足後、札幌駅 - 旭川駅間をはじめとする道央の電化区間を走る特急列車は、国鉄時代に導入された781系電車と1990年(平成2年)に導入された785系電車で運転されてきたが、このうち781系の老朽化が進行していた。そこで、781系の置き換えを目的として、789系(基本番台)をベースに製造されたのが本区分である。2007年(平成19年)10月1日ダイヤ改正から札幌駅 - 旭川駅間のエル特急「スーパーカムイ」と新千歳空港駅 - 札幌駅間の快速「エアポート」として営業運転を開始した。その後、2013年(平成25年)11月1日ダイヤ変更からは東室蘭駅 - 札幌駅間のエル特急「すずらん」にも使用されるようになった。2016年(平成28年)3月26日ダイヤ改正に快速「エアポート」の運用から撤退した後、2017年(平成29年)3月4日ダイヤ改正から札幌駅 - 旭川駅間の特急「カムイ」、東室蘭駅 - 札幌駅間の特急「すずらん」として運転を開始した。
・構造(1000番台)
常時5両の固定編成で運用されることから非貫通構造としたが、保線員の添乗や将来貫通化することの容易化を睨み当初より通路と窓は設置した。また、中間車の簡易運転台も設置されていない。一方で新たに乗務員用の側扉を設け、灯火類の意匠もシャープな形状となった。客用扉は当初より片側2箇所とされた。前面の愛称表示器はフルカラー表示の、側面行先表示器は3色表示のLED式で、号車表示・設備表示は共通運用される785系電車と同様、ピクトグラム表示のステッカーを客用扉付近に貼付する。
外部塗色は785系のカラースキームを継承した。客室窓直下に黒+濃淡バイオレット + 萌黄色の帯を配し、前頭部付近で下方に弧を描くデザインである。前頭部はシルバーメタリック塗装で、正面中央には黒色の帯を縦位置に配する。
・形式解説(1000番台)
編成番号は車両番号に識別記号「HL」を冠し、「HL-1001」のように表す。全車両が川崎重工業で製造された。
運用の変遷(1000番台)
基本番台と同様、全般検査は札幌市東区(苗穂駅隣接)の苗穂工場が全車を担当する。
2007年(平成19年)、老朽化した781系電車の置き換えに伴い、5両編成×7本(HL-1001 - HL-1007編成)の計35両が落成し、札幌運転所に新製配置された。
同年10月1日から以下の列車で営業運転を開始。エル特急「スーパーカムイ」と快速「エアポート」は当初から785系電車との共通運用が組まれたが、東室蘭駅 - 札幌駅間のエル特急「すずらん」には原則として785系のみが充当され、789系1000番台は代走や繁忙期の臨時列車等を除き充当されなかった。
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現在の編成・運用(1000番台)
2017年(平成29年)3月4日ダイヤ改正
789系基本番台の札幌圏転用に伴い、エル特急「スーパーカムイ」が特急「ライラック」・「カムイ」に再編され、このうち1000番台は「カムイ」に充当される。また、エル特急の呼称も廃止された。
同ダイヤ改正では785系が札幌駅 - 旭川駅間の定期運用から撤退したため、特急「カムイ」は789系1000番台の限定運用となったが、特急「すずらん」は従来通り785系と789系1000番台の共通運用となっている。 |
(Wikipediaより抜粋) |
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■ JR北海道 789系 特急形電車 |
「リストラおやじの車両センター」に所属している789系 特急形電車 |
■789系 1編成 5両 |
マイクロエース |
A-0844 |
5両 |
1000番台 スーパーカムイ(快速エアポート) |
※なお分類・名称は個人的な好みで分けたものです。正式な分類とは異なります。 |
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